きゅう

言葉、文化、自然、習慣、その他諸々にカルチャーショックと感動を経験しつつ沖縄に住むことかれこれ20年超。 すっかりなじんでいますが、一応九州産の移住者です。長く日常を過ごしているからこそ見える沖縄の素敵なもの、おもしろいものをご紹介していけたらと思っています。 大好物はおいしいもの、歴史を感じるもの、旅行、取材。必要に迫られ、大の苦手だった英会話を勉強中です。

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り、窯修理編・フチミと色見穴

2020/2/25

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り 【窯修理編・フチミと色見穴】

 前回までのおさらい 窯焚きの様子をお伝えすることから始まった「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」。 数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 第10回では、大量の「にんじん」を使って屋根が出来上がるまでをお目にかけました。 読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り 【窯修理編・屋根作り】 [blogcard url="ht ...

海洋博公園チューリップフェア

2020/1/20

冬の沖縄で楽しむ8万球のチューリップ畑。海洋博公園熱帯ドリームセンターのチューリップフェア

ハイビスカスやブーゲンビレア、コスモスなど、季節を問わず色鮮やかな花々が出迎えてくれる花の楽園・沖縄。 1月の沖縄を彩る花といえば桃のようなピンク色の緋寒桜(ひかんざくら/彼岸桜とまぎらわしいことから寒緋桜とも呼ばれる)が有名ですが、実はそれより少し前のクリスマスシーズン、12月末から1月にかけてチューリップも咲いていることをご存知でしょうか。それも、鉢植えではなく、畑一面に花開くチューリップです。 それが、沖縄県北部・本部町、美ら海水族館のある海洋博公園内の熱帯ドリームセンター。 熱帯ドリームセンターは ...

2020/1/9

東北と沖縄の伝統芸能の共演「北の魂、南の魂・神楽と組踊」

2019年に初演300周年を迎えた沖縄の誇る舞台芸術・組踊(くみおどり)。 国立劇場おきなわを中心に、様々な会場で公演が行われていますが、あなたは実際にご覧になったことがあるでしょうか? 沖縄出身の方からも、「あまり縁がない」「子どもの頃見て、言葉がわからず寝てしまった」といった声も聞かれます。長く沖縄に住んでいたにもかかわらず、私も恥ずかしながら組踊をしっかりと鑑賞したことがありませんでした。 これからご紹介する「北の魂、南の魂―神楽と組踊―」という舞台が、組踊との初めての出会い。そこには、これまで一度 ...

2019首里城祭琉球王朝絵巻

2019/12/31

2019年首里城祭・琉球王朝絵巻行列

2019年10月31日2時34分。 首里城正殿北東側から上がった炎は、正殿を焼き尽くし、周辺にある北殿、南殿、書院・鎖之間(さすのま)、黄金御殿(くがにうどぅん)、二階殿、奉神門にも延焼。30年の歳月をかけて再建された建物と収蔵されていた貴重な文化財の一部を飲み込みながら、同日13時半に鎮火されるまで11時間にわたって燃え続けました。 未明の空を赤々と染める業火に沈んでいった首里城の姿。日が経つにつれ明らかになっていく無残な姿と計り知れない被害、再建への険しい道のり。 それらは沖縄に住む人々、沖縄にルーツ ...

2019空手の日記念演武祭_1_約2100人参加

2019/12/29

2019年空手の日・記念演武祭

194か国1億3000万人の愛好家がいるとされる空手。その発祥の地・沖縄では、「空手」という表記が公式に定められた10月25日を、奥深い意義と魅力を持つ空手の発展と世界の平和と人々の幸福に貢献するという願いを込め「空手の日」が制定されました。 この日には世界へ沖縄発祥の空手の魅力を発信するため、例年イベントが開催されています。 2019年空手の日・奉納演武 [blogcard url="https://we-love.okinawa/hounouenbu-karatenohi/"] 今年は上記の記事でお伝 ...

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り、窯修理編・フチミと色見穴

2019/12/29

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り 【窯修理編・屋根作り】

前回までのおさらい 窯焚きの様子をお伝えすることから始まった「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」。 数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 今回は節目の第10回。ここまでおつきあいいただき、本当にありがとうございます。 第9回でお目にかけたのは、狭間(さま)と呼ばれる炎の通り道を備えた登り窯の袋(ふくろ/焼成室)を仕切 ...

北窯壁作り_1_Yomitan-Yatimun

2019/12/23

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り【窯修理編・壁の構築】

前回までのおさらい 第9回となった「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」。 数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 第8回では、本格的に登り窯の修理が開始。窯の屋根を作る際に必要な「にんじん」作りの様子、窯の壁の基礎となるレンガを敷く様子をお伝えしました。 詳しくはこちら 読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り【 窯修理編 ...

北窯基礎・にんじん作り_1

2019/12/23

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り【 窯修理編・基礎部分と「にんじん」作り】

前回までのおさらい 「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」も第8回。数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 窯修理編に突入した第7回の記事では、登り窯の修繕に先立つ解体の様子をお伝えしました。 ほとんど人力、徹底して無駄を出さない方法で行われる北窯ならではの作業、未見の方はぜひこちらからご一読ください。 詳しくはこちら ...

2019空手の日奉納演武集合写真

2019/12/20

2019年空手の日・奉納演武

開催まで1年を切った2020年東京オリンピック。その正式種目となった沖縄発祥の空手は、沖縄出身の喜友名諒選手(劉衛流)をはじめとする日本人選手の活躍が期待されています。 沖縄県は2018年3月に「沖縄空手振興ビジョン」を策定して保存・継承・発展に力を注いでおり、今後も様々な取り組みが進められていくようです。 2005年に「空手の日」と定められた10月25日と直後の日曜日、沖縄では、世界へ沖縄発祥の空手の魅力を発信するためのイベントの開催が恒例となっています。今年も10月25日に沖縄空手会館での奉納演武、1 ...

国頭村_山と海

2019/12/4

HONEN Fes(ほうねんふぇす)!!! 2019 -kunigami-

沖縄県の最北端にある国頭村。 その84%は2016年環境省により「やんばる国立公園」に指定され、現在はユネスコ世界自然遺産への登録を目指しているやんばるの森で覆われています。ヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ヤンバルテナガコガネなど国指定の天然記念物も暮らし、集落には古くからの伝統行事が脈々と受け継がれていることでも有名です。 那覇市内からは高速道路を使っても約2時間30分の長旅が必要ですが、それに見合うだけの貴重な体験ができる、自然と伝統が守られている場所。そんな国頭村に、昨年から新しいイベントがお目見えした ...

平敷屋青年エイサー_沖縄

2019/12/3

2019年平敷屋青年エイサーの夕べ

平敷屋エイサー。その名前は、沖縄のエイサーを語るうえで欠かせないもののひとつです。 平敷屋エイサーを育み、伝えるのは、沖縄の言葉で「さんごの島」の意味を持つうるま市。2005年、具志川市(ぐしかわし)・石川市(いしかわし)・勝連町(かつれんちょう)・与那城町(よなしろちょう)が合併して生まれました。世界遺産の勝連城跡や大人気のドライブコース・海中道路で渡れる伊計島をはじめとした美しいビーチの離島などはもちろん、闘牛や獅子舞といった伝統文化が色濃く残る地域としても有名です。 中でもエイサーは2019年現在2 ...

北窯解体_ 読谷_やちむん

2019/12/3

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り 【窯修理編・解体】

前回までのおさらい 「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」も今回で第7回となりました。数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 第6回の記事では、やちむんのもととなる粘土・陶土(とうど)作りの中でも一、二を争う重労働、「土出し」と呼ばれる作業の様子をご覧いただきました。赤茶色の泥の海に腰まで浸かっての作業。まだの方はこちら ...

泡盛まさひろ瓶踊り

2019/11/28

泡盛じょーぐー(泡盛好き)必見!まさひろ酒造のギャラリー・工場見学

あなたは「瓶踊り」をご存知ですか?頭の上に泡盛の一升瓶をひょいと乗せ、フォーメーションを組んで自由自在に踊りだす・・・。彼らはダンスチームではなく、泡盛まさひろ酒造の従業員の皆さん。 毎年開催される「泡盛まさひろ酒造祭り」をはじめ、与那原大綱曳など様々な場所で披露され、観客から拍手喝采を浴びています。 そんな瓶踊りで有名なまさひろ酒造に、We Love沖縄公式サポーター・あゆかと一緒にお邪魔してきましたよ。試飲や工場・泡盛ギャラリーの見学に、初めての瓶踊りにも挑戦しました!ぜひ最後までご覧ください。

シークヮーサーパーク

2019/11/19

シークヮーサー尽くしのテーマパーク!大宜味シークヮーサーパーク

シークヮーサーは、ジュースとして飲んだり、レモンのように肉や魚に搾ったり、沖縄では日常的に食卓に上る食材です。 そんなシークヮーサーが、脳の機能改善を助け認知症予防効果も期待されるノビレチンをはじめ、ビタミンCやクエン酸など様々な健康成分を含む食材としてTVの人気番組でも取り上げられ、一躍脚光を浴びています。 おみやげ店やスーパーなどでもよく目にするシークヮーサー果汁ですが、沖縄本島北部・大宜味村(おおぎみそん)のとある場所には、ちょっと苦くてちょっと特別なシークヮーサー果汁があることをご存知でしょうか? ...

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り【土づくり編・土出し・仕上げ】

2019/8/30

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り【土づくり編・土出し・仕上げ】

前回までのおさらい 第6回となった「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」。数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 第5回の記事では、やちむんのもととなる粘土・陶土(とうど)づくりの第二段階、水簸(すいひ)後の乾燥の模様をご覧いただきました。太陽と瓦の性質を利用した、沖縄ならではの風土が生んだ乾燥の方法。お楽しみいただけて ...

コラボキッチン

2019/8/17

スポーツ観戦レストラン「CO-LAB kitchen SPORTS&DINING」(北中城村・きたなかぐすくそん)

2019年7月29日・肉(29)の日、プロ卓球リーグ・Tリーグ参戦中の琉球アスティーダ直営!スポーツ観戦レストラン「CO-LAB kitchen SPORTS&DINING」(コラボキッチン スポーツ&ダイニング)がイオンモール沖縄ライカムにオープンしました。 看板メニュー・牛レアかつや「2019年わったー那覇めしグランプリ決定戦」グランプリ受賞で知られるバルコラボグループ8店舗目の新店舗。 複数の大型モニターを備え、琉球アスティーダ(卓球/Tリーグ)、FC琉球(サッカー/Jリーグ)、琉球ゴールデ ...

2019/8/9

渋滞回避に役立つ情報満載!2019年海洋博公園サマーフェスティバル(第41回海洋博公園花火大会)

沖縄の花火大会の中でも、ダントツの人気と知名度を誇る海洋博公園花火大会。美ら海水族館のある海洋博記念公園で、沖縄県内最大級の規模となる1万発の花火を無料で見られることもあり、例年多くの方が足を運んでいます。 ぴょこんと突き出た城山(ぐすくやま/タッチュー)でおなじみの伊江島を望む真っ青な海の絶景、沖縄随一の観光名所・美ら海水族館や「オキちゃん劇場」でのイルカショーなど もあわせて楽しめるのも、人気の理由です。 ただし・・・地元でも人気であるがゆえ、大渋滞という問題もついて回るのがこちらのイベント。花火の模 ...

読谷山焼・北窯土乾燥

2019/8/8

読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り【土づくり編・乾燥】

前回までのおさらい 第5回となった「読谷山焼・北窯の登り窯とやちむん作り」。数か月にわたって沖縄県読谷村のやちむん(焼きもの/陶器)の里、読谷山焼・北窯にお邪魔して土作りや登り窯の修繕作業などの取材をさせていただいた記録をもとに、沖縄の生活になくてはならない日常の器に隠された物語をお伝えしています。 第4回の記事では、北窯ではほぼ手作業で行われているやちむんのもととなる粘土・陶土(とうど)づくりの第一段階、原土と水を混ぜ、ふるいにかけ、槽に移して沈殿させる水簸(すいひ)と呼ばれる一連の作業をご覧いただきま ...

与那原大綱引きまつり

2019/8/8

2019年第37回与那原大綱曳まつり(よなばるおおつなひきまつり)

沖縄本島南部に位置する与那原町。人口は約2万人、沖縄本島内で最も面積が小さい自治体でもあるこの町に、東海岸の大動脈・国道329号線を通行止めにして行われる一大イベント「与那原大綱曳まつり」があることをご存知でしょうか? 「与那原大綱曳まつり」は、那覇大綱挽、糸満大綱引きとともに「沖縄三大大綱引き」のひとつに数えられる勇壮なイベントです。打ち鳴らされる太鼓や鉦(かね)、高々と掲げられる旗頭に続いて姿を現す大綱は、東西合わせて重さ約5トン、長さ約90m。与那原町全13区の住民の手で一から編まれ、作り上げられて ...

2019/7/30

2019年屋慶名(やけな)ハーリー

沖縄では古くから「ハーリー鉦が鳴ると梅雨が明ける」と言われる初夏の風物詩、ハーリー。 毎年ゴールデンウィークに開催され20万人が訪れる那覇ハーリーや、海人(ウミンチュ/漁師)の町として知られる糸満市の糸満ハーレーなどは、あなたも耳にしたことがあるのではないでしょうか? 一大イベントとして周知されているものだけでなく、沖縄ではいたるところで地域のハーリーが開催されます。市町村単位ではなく、もっと小さな字(あざ)や集落単位で行われている場合も多いのです。 今回は、そんな地域のハーリーの中から、うるま市・屋慶名 ...