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祭り・その他イベント

2018年第44回読谷まつり(読谷村・よみたんそん)

執筆者 : きゅう

沖縄本島中部にある読谷村は、日本一人口の多い活気のある村。座喜味城跡や残波岬、やちむんの里など見どころも多く、沖縄屈指の人気観光地でもあります。

7月に以下の海と海人(うみんちゅ)のお祭り・都屋漁港のおさかなフェスタをお伝えしましたが、今回は読谷村をあげての大規模なお祭り「読谷まつり」にお邪魔してきました。

読谷村民総出演・壮大な創作劇「進貢船」は一度は見るべきすばらしい舞台。約3時間のプログラムの詳細もまとめています。ぜひご覧ください。

読谷まつりって?

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2日間にわたって読谷村運動広場で行われる、2018年に第44回を迎えたお祭り。

読谷村が輩出したとされる偉大な先人、泰期(たいき)と赤犬子(あかいんこ)を題材にした2大プログラムを中心に、読谷村民総出演で様々なイベントが行われます。

販売ブースにも読谷村内の飲食店が多数並び、盆栽展示会、農産物や読谷山花織(ゆんたんざはなおり)の展示・販売などもあり、多くの観客でにぎわいます。

何ができるの?

1日目のハイライトは、三線を発明し、琉球古典音楽の開祖と伝えられる赤犬子(あかいんこ)を称える「琉球古典音楽大演奏会」。

2日目は読谷まつりの代名詞、琉球初の進貢使として中国に渡った泰期(たいき)の帰還を描いた「進貢船」が楽しめます。

どちらも出演者は読谷村内の古典音楽・伝統芸能愛好家や舞踊家、それに青年会や子どもたち。「人と人が織りなす、伝統と創造のまつり。感動と勇気をもらいにおいで!」というキャッチフレーズの通り、読谷村民が総出で作り上げる、地域愛がぎっしり詰まったプログラムを楽しめます。

初日10月27日(土)のプログラム

13:00
オープニングセレモニー

13:15
読谷村内小中学校の児童・生徒による集団演技(読谷中学校・古堅中学校・読谷小学校・古堅南小学校・喜名小学校・渡慶次小学校・古堅小学校)

15:30
西大海用神楽太鼓(愛知県蟹江町)

16:15
読谷高校ダンス部

16:30
読谷村文化協会(真美体操・長拳螳螂拳・しまうた部会・演劇部会)

18:30
赤犬子琉球古典音楽大演奏会

20:45
打ち上げ花火

赤犬子琉球古典音楽大演奏会詳細

赤犬子の「赤」は読谷村の地名「阿嘉」に由来し、琉球古典音楽(三線歌曲)の開祖とされる伝説上の人物。

村内の古典音楽愛好家や琉球舞踊家300名余りが出演し、彼を称える舞台が「赤犬子琉球古典音楽大演奏会」です。赤犬子に扮する演者から器楽、舞踊など何と出演者全員が読谷村民という、まさに村民による村民のための舞台。読谷の多彩な伝統芸能が一堂に会します。

【プロローグ】

島太鼓(ひがけい子と島太鼓)

【赤犬子入場】

【イリベーシ】

【歓迎のことば】

村の長(読谷老人クラブ連合会会長 當山眞市)

【古典音楽大演奏】

かぎやで風節・恩納節・特牛節

(読谷村内三線・筝・笛・太鼓・胡弓愛好者)

【赤犬子大主前のことば】

【歌舞「迎え誇ら」】

かぎやで風(読谷村・各自治会の婦人会役員)

器楽演奏 渡りざう・瀧落とし・湊くり節・揚作田節

チンチクダーキー(喜名自治会)

綛掛(宮里春子琉舞研究所)

揚作田(神谷みつ子琉舞研究所)

女コティ節(上地サヨ子琉舞研究所・比嘉瑠利子琉舞研究所)

高平良万歳(新垣満子琉舞研究所)

【フィナーレ】

踊りクワディーサー(各自治会の婦人会役員)

【赤犬子退場】

座直しの演奏 かぎやで風節

2日目・10月28日(日)のプログラム

9:00
盆栽展・農作物展示即売

11:00
保育園児演目(読谷村保育所・読谷村北保育所・読谷村南保育所・ふれ愛保育園・咲く原保育園・のぐさ保育園)

13:30
団体演技(読子連・読老連)

14:30
受け継ごう、読谷(ふるさと)の心

三線・筝・太鼓演奏(読谷村内小・中学校)

獅子舞(渡慶次子ども獅子舞クラブ)

舞踊上り口説(山城亜矢乃琉舞研究所)

舞踊鳩間節(知名菊美琉舞研究所)

座喜味棒(座喜味子ども会)

舞踊鳩間節(金城末子琉舞道場)

舞踊スーリ東(儀間代利美琉舞練場)

演舞作田米(長浜子ども会)

舞踊海のチンボーラ(伊波照子琉舞研究所)

波平棒(波平子ども棒術クラブ)

16:30
読谷村制110周年記念式典

17:00
創作「進貢船」

20:45
打ち上げ花火

進貢船

泰期は1372年、察度(さっと)王の時代に初めて明に送られた進貢使。以降10年の間に5度も明に赴き、大交易時代の幕を開けた泰期の帰還と再出発を描く創作劇が「進貢船」です。

美しい曲線を描く全長15mの進貢船、ノロが掲げるたいまつの炎、威風堂々たる泰期。彼の帰還と、それをもてなす宴の踊りや歌。読谷村の過去と現在が交錯するような、幻想的な雰囲気に引き込まれます。

【調】

吹奏楽演奏(読谷村内小・中学校)

手話(手話サークル「ゆんたんじゃ」「花織」)

合唱(混成合唱団「よみたん」)

【標】

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太鼓隊(高志保青年会)

ノロの炎(読谷高校)

【航】

※過去へとタイムスリップしたような時間で、物語のハイライト。必見です。

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棒術(スー巻)(波平自治会)

たいまつ隊(読谷高校)

泰期一行(商工会青年部)

【迎】

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帰還のことば 泰期(商工会青年部)

迎えのことば 村の長(読谷村議会議長 伊波篤)

【宴】

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国頭(くんじゃん)サバクイ(稲嶺盛秀・末子琉舞道場)

演舞(小林流昭武舘 大城道場)

寿(津覇澄子琉舞練場)

演舞梅の香り(津覇古アキ琉舞研究所)

演舞比謝村の唄(比謝自治会)

秋の踊り・鳩間節(嘉手刈林一・幸代琉舞研究所v)

棒術(波平芸能保存会)

【送】

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貫花(各自治会の婦人会員)

エイサー・カチャーシー(高志保青年会)

【再】

かりゆしのうた(中村正幸古典音楽研究所)

かりゆしのことば (読公連会長多和田友)

必要なもの・持っておくと良いものは?

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ステージ前にはベンチ式の座席も多数設けられていましたが、屋根はありません。明るいうちからステージをご覧になる場合は、日焼け止め・長袖・帽子・サングラスも必須です。

両日、いちばんの見どころとなる「赤犬子琉球古典音楽大演奏会」と「進貢船」は21:00近くまで2~3時間以上続くプログラム。

打ち上げ花火はその後になります。私が行った28日は日中は真夏のような暑さでしたが、夕方からかなり風が強くなり、半袖に薄い長袖のパーカーという服装では日が落ちてから肌寒く感じました。日中暖かくても、最後の花火まで楽しみたい!という場合は少し厚手の上着やウインドブレーカーなどがあると良いと思います。

情報

開催日時

2018年10月27日(土)13:00~21:00

2018年10月28日(日曜日)9:00~21:00

開催場所

読谷村運動広場など

読谷村字座喜味2976

入場料

無料

問合せ先

主催 読谷まつり行委員会 ※読谷村役場総務課

読谷村字喜名2346-11 読谷村地域振興センター1階

098-982-9201

ホームページ

2018年第44回読谷まつり

アクセス

那覇空港から約1時10分

カーナビ設定

マップコード 33 824 201*03

那覇空港から公共交通機関で向かう場合

ゆいレール旭橋駅下車、那覇バスターミナルから

琉球バス・沖縄バス29番に乗車、座喜味バス停下車。徒歩約13分

または、

琉球バス・沖縄バス28番または228番に乗車、赤犬子宮前バス停下車。徒歩約25分

参考:バスマップ沖縄

駐車場

臨時駐車場あり 無料

東側飛行場滑走路線

※国道58号線を北上、伊良皆(北)交差点を左折し最初の信号を右折。左手一帯が臨時駐車場となっています。

読谷ファーマーズマーケットゆんた市場

読谷村喜名2346-11

※会場までは10分程度歩きます。駐車場の詳細な案内は掲載されていませんでしたが、会場周辺では誘導員の指示に従ってください。

東側飛行場滑走路線、読谷ファーマーズマーケットゆんた市場周辺には看板も少なく、誘導員も配置されていなくて、臨時駐車場だということが少しわかりづらかったです。参考までに、第39回読谷まつりの駐車場案内図を載せておきます。私は夕方17:00頃に到着して東側飛行場滑走路線に入ることができず、大回りして大渋滞している会場内に迷い込み、ようやくゆんた市場の駐車場に入ることができました。

地図

読谷村喜名2346-11

ストリートビューで見る

まとめ

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「進貢船」は映像では数回見たことがあったのですが、実際に目にするのは初めて。ノロが掲げる炎の行列、棒を持って並ぶ青年たちの波に見立てた動き、ライトアップされた進貢船の光景に引き込まれて見入ってしまいました。この場面を見るためには、17:30頃には会場に着いていた方がいいかと思います。進貢船はまつり1日目に一般公開もされています(2日目は創作劇に使用するため公開はなし)。1日目に行かれる際はぜひ覗いてみてください。

また、読谷漁協や青年会、村内の飲食店による出店が多く、地元の食材・お店によるバリエーション豊富でクオリティの高いフードが楽しめるようになっていました。人気の店は常に行列ができていましたので、一回りして狙いを定めたら売り切れる前にお早めに。

2018年の読谷まつりには、2日間合わせて県内外から約7万7000人が訪れたそうです。読谷村のふたりの偉人にまつわる物語を、読谷村の伝統的な芸能や現在の文化を取り入れて読谷村民の手で演じるプログラムは本当に圧巻のひとこと。地域の伝統芸能を継承し、さらに発展させていくための、ユニークで革新的な取り組みにも思えます。

 

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言葉、文化、自然、習慣、その他諸々にカルチャーショックと感動を経験しつつ沖縄に住むことかれこれ20年超。 すっかりなじんでいますが、一応九州産の移住者です。長く日常を過ごしているからこそ見える沖縄の素敵なもの、おもしろいものをご紹介していけたらと思っています。 大好物はおいしいもの、歴史を感じるもの、旅行、取材。必要に迫られ、大の苦手だった英会話を勉強中です。

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