中の島チャネルの基本情報
中の島チャネルは伊良部島の西側に位置する下地島のポイントです。
行きやすい時期は主に11月から4月。北寄りの風の日に潜りやすいポイントです。宮古島から出港するボートで約30分、伊良部島から出港するボートだと約15分で到着します。湾のようになっているポイントのため比較的波も穏やかで、船酔いが心配な方でも安心です。
詳しい位置は、国土地理院ウェブサイト中の島チャネル付近をチェック
中の島チャネルってどんなポイント?
エントリーポイントの下は浅い場所だと3mほどなので、初心者の方や体験ダイビングの方でも潜りやすいポイントです。最大深度は約20m前後ですが様々なコースがあるので、レベルに合わせて最大深度を調整してもらえます。流れやうねりも通年を通して穏やかなことが多く、透明度は平均20mを超えます。
「チャネル」とは英語で“溝”という意味の言葉なのですが、その名の通り中の島チャネルの最大の魅力は細かく入り組んだクレバスや洞窟のような地形。更にはその地形の中に様々な生物が生息しており、地形ダイビングから生物探しダイビングまで、幅広く楽しむことができます。
中の島チャネルを潜る
中の島チャネルは船を停めるための水中ブイの数が多いので、エントリーの際、潜降するのが不安な方は船の下を浅い場所にしてもらえるようにお願いしてみるといいでしょう。
複雑に入り組んだ割れ目を進んでいくと、魅惑的な青の世界が広がります。
抜群の透明度を誇る宮古島の海。頭上を見上げるとキラキラと輝く水面が見えます。
ぽっかりと穴が開いたような不思議なかたち。岩陰には魚達が悠々と泳いでいました。
入り組んだ地形を抜けるだけでも楽しめますが、中の島チャネルの最大の魅力は晴れた日のダイビング。タイミングを合わせることができると、息をのむような美しい光のカーテンが降り注ぎます。
季節や時間、太陽の位置によって、光のカーテンが出る位置は様々です。
きらきらと動き続ける光の筋は、見る人の心を強く惹きつけます。
多種多様な生物たちがお出迎え
中の島チャネルの下には岩場やゴロタ(石やサンゴの死骸が転がっている場所)が広がっており、そのすき間や石の裏には多種多様な生物が生息しています。
こちらは可愛い色合いと模様で人気のテンテンウミウシ。体長は約5mmほどでした。
まるで糸くずのようなピグミーシードラゴン。よく見ると写真中央、左寄りの頭の部分に目があるのがお解りいただけます。擬態が得意なうえに細く、小さな個体なので、見つけられると感動します。
岩の隙間をライトで照らしながらゆっくり進むと、真っ赤なひらひらの触手が特徴的なウコンハネガイがいました。チカチカと稲光のように光る姿は、見る者を魅了します。
冬の時期になるとネムリブカが岩陰で休憩していることも。見つけたら驚かさないようにそっと静かに近づいてみましょう。
今年はラッキーなことにホソカマスの大群にも頻繁に出会うことができました。
その他にも海の中では様々な生物に出逢うことができます。海の中の生物たちは毎回同じ場所にいるとは限らないので、ぜひ一期一会の出会いを探してみてくださいね。
ただし海の中には刺されたり噛まれたりすると非常に危険な生物もいます。いざという時のための対処法や生物の生態もきちんと理解しておくことが大切です。
こちらの記事には沖縄の海で出会う可能性のある危険生物の生態や対処法をまとめてご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
何百回潜っても毎回違う景色、生物に出逢える中の島チャネル。
水深も比較的浅い水深からエントリーすることができ、急激な水深変化がないので、初心者の方や体験ダイビングの方、じっくりと生物探しをしたい方などにもおすすめのポイントです。
出会える生物も本当に様々で、今回ご紹介させていただいたのは私が出会った子たちのほんの一部です。ぜひ新しい生き物たちとの出会いの感動を味わってみてくださいね。また地形の割れ目から降り注ぐ光は毎回見え方が違い、特に光のカーテンの美しさは格別です。
飽きることのない感動を与えてくれる中の島チャネルで、思いきり宮古島ダイビングを楽しんでください。
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