360度あじさいの景色に感動
2016年の開園は5月14日、今年2017年は5月20日の開園と昨年に比べ1週間ほど遅いスタートになりました。私が訪れたのは6月1日。1週間前の時点では5分咲きということでしたが開花状況は進んでいるのでしょうか?5月25日のテレビ生中継の様子も見ていたのでとてもワクワクしています。
園に到着すると、朝の10時にも関わらず既に沢山の人で賑わっていて、「わぁ~」「すごい」という歓声も聞こえてきます。
園の入口から奥へと入って行くと、水彩絵の具をひっくり返したような色とりどりの光景が目に飛び込んできました。すり鉢状になった園にはヒメアジサイを筆頭に約40種類ものあじさいと、約100種余りの様々な南国の花たちが1ミリの隙間もないほどに植えられていて、まるで植物園のようです。
開花状況は8分咲きといったところでしょうか。園内には沢山のちょうが舞い、時には花の香りもしてきます。来園者たちはあじさいに埋もれながら思い思いにシャッターを切っていました。
園には遊歩道が整備されていて、あじさい園を色んな角度から見て楽しめるようになっています。もともとミカン畑だった山の斜面にも青色のあじさいがびっしり花を咲かせていて、何ヵ所かある展望所からは園全体を見渡すことができます。
展望所へは階段で登っていくのですが、所によっては道幅が狭かったり、階段が急な箇所があったりするので注意が必要です。下から見上げる景色も充分素晴らしいので、無理をせずに楽しんでください。
よへなあじさい園の歴史
2017年で御年100歳になる園主の饒平名(よへな)ウトさんが、60歳の頃に趣味であじさいを植え始めたところどんどん株が増えてきて、「よへなさんちのあじさいがすごい」と口コミで見に来る人が増え、その方たちの要望で2001年にこの「よへなあじさい園」を開園したのだそうです。
さすがにウトさんおひとりでは世話しきれなくなり、ウトさんのご家族の方が総出で園のお手入れをされていて、開園してから2017年までの16年間であじさいの数は約5千株から約1万株にまで増え、来園者を楽しませてくれています。
園の面積は約3,000坪もあり、広大な敷地に咲くこれだけの花々を管理するのは並大抵のことではないと思われます。その長年の苦労のかいもあり、2006年には、日本あじさい協会事務局の「西日本あじさい園30選」の中でなんと6位を獲得するという快挙も成し遂げました。
あじさいへのあたたかな思い
植木鉢に小さな花を咲かせる、まだ幹の細いあじさいを園の方が手入れされていました。花が終わる頃に枝の先を15cmほど切り、土に挿して成長させる「挿し木」という方法であじさいの株を増やしているのだそうです。また、肥料はなんと年に3回もあげるそうです。花が終わったあと、11月頃、3月の新芽が出る頃。その他にも水やりや剪定、除草などもあるでしょうから、その労力を想像すると気が遠くなりそうです。
今年は2月3月の雨が少なかったから花は小ぶりだけど、ここは日が良く当たるから全体のボリュームが出て、思ったより見栄えは良くなった。今年も沢山の人に見ていただきたいとおしゃっていました。
この園の中には30年選手の株もあり、ちゃんとお世話してあげれば何十年でも繰り返し花をつけてくれるのだとか。もう、ほんと一年中あじさいと一緒にいるんですよ、と目を細めていらっしゃったのがとても印象的でした。
オシャレカフェ「あじさいの家」
よへなあじさい園の中腹にはシーズン中にオープンする甘味処の「あじさいの家」があり、ジュースやかき氷などをいただけます。この日は暑かったので沖縄ぜんざいを注文しました。ログハウス調のカフェの大きな窓からは、あじさいなどの花々がまるで額縁に切り取られた絵画のようになってとっても素敵。
ゆったり落ち着いたBGMが流れ、ときたま吹く心地よいそよ風と、冷たい沖縄ぜんざいの甘さでさっきまでの暑さも吹き飛びました。
あじさいとコラボする花々
青色のあじさい園に、南国沖縄ならではのカラフルな花たちがスパイスを加えます。
あじさいの豆知識
よへなあじさい園のあじさいのほとんどは青色なのですが、時折ピンク色のものや紫色のものが見られます。あじさいの別名は「七変化」とも言われていて、土壌の状態によってその色合いが変わるのです。土壌が酸性だと青色、アルカリ性だとピンク色、その中間だと紫色になります。品種によっては土壌の状態に左右されないものもあります。
最近では母の日のプレゼントとしてあじさいが選ばれることも増えてきています。あじさいの花言葉は「移り気」というちょっとネガティブな意味のほか、「元気な女性」「一家団欒」などといったポジティブな花言葉もあるんです。来年の母の日には、あじさいをプレゼントされてみてはいかがでしょうか。
よへなあじさい園への行き方
よへなあじさい園には駐車場がありますが、ピーク時には混み合うことが予想されるので路線バスかツアーでの来園をおすすめします。
私は車の免許を持っていないので、今回もバスを利用して行ってきました。
那覇空港から名護市にある名護バスターミナルまで高速バスが出ていて、所要時間は約1時間45分。朝6時頃から夕方18時頃まで30分間隔で出発しているので、これを利用しない手はありません。
名護バスターミナルからよへなあじさい園最寄りのバス停「第二伊豆味(いずみ)」間は系統70番の路線バスを利用します。便数が少ないのが難点ですが、バスの時刻表を把握しておけば高速バスと組み合わせて日帰りでも充分利用可能です。
わたしはゆっくり那覇を出発して名護市のビーチを見たりしたかったので、名護市で1泊してから翌朝よへなあじさい園へ向かいました。
よへなあじさい園に立ち寄る日帰りツアーも組まれているのでツアーを利用してみるのも良いと思います。
施設情報
施設名
住所
〒905-0221 沖縄県国頭群本部町伊豆味1312
電話番号
営業時間
9:00~18:30
定休日
シーズン中は無休
入場料(施設利用料)
大人400円、小中高生200円、幼稚園生以下無料
団体20名以上・大人350円、小中高生150円
クーポン・割引
なし
所要時間
30分~
施設設備
トイレ、カフェ
アクセス
【車】
那覇空港から約1時間30分
カーナビ設定
MAPCODE 206 833 170*67
駐車場
無料(車40台、バス5台)
第二駐車場は園まで徒歩約3分
【バス】
那覇空港より系統111番(高速バス)にて名護バスターミナル下車約1時間45分、名護バスターミナルから系統70番備瀬線(本線)・新里入口行にて「第二伊豆味」下車約26分、バス停からよへなあじさい園まで徒歩約8分
※天候、道路状況により発着時間が乱れる場合があります。
地図
ストリートビュー
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まとめ
ウトおばあちゃんが植えたたった2株のあじさいから始まった「よへなあじさい園」は、沢山の人に愛され大きくなってきました。来年もきっと沢山の可愛い花を咲かせてくれることでしょう。よへなあじさい園へは那覇からでも高速バスを利用すれば日帰りでも行けますし、ランチ付きの日帰りツアーなどを利用してもいいでしょう。
よへなあじさい園のホームページには開花状況などのお知らせが細かく記されているので、来園タイミングの参考になさってください。
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