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華やかなお正月を堪能し、首里城の再建を願う。2020年首里城公園 新春の宴

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首里城公園新春の宴とは

2020年首里城公園 新春の宴

1月1日~3日に首里城を舞台に行われる、日本本土とは少し違った沖縄ならではのお正月気分を満喫できるイベント。

明・清時代の中国の影響を色濃く受けた琉球王朝時代の雰囲気そのままに、国王・王妃の登場、琉球古典音楽や舞踊を堪能できる貴重な場です。

泡盛の試飲、甘酒やさんぴん茶の振る舞い、地域伝統の旗頭の演舞などもあり、かなり盛りだくさんの内容になっています。

儀式の中心だった本殿は全焼し、御庭(うなー)は立入禁止のまま。例年通りの開催とはいきませんが、場所を移し方法を変え、新春を寿ぐ様々な催しが行われました。

何ができるの?

琉球王朝の歴史と文化がたっぷり詰まったイベントの内容、それぞれ詳しくご紹介します!

国王・王妃登場

2020年首里城公園 新春の宴、国王・王妃登場

2020年の新春の宴、メインイベントとなったこちら。

演奏を合図に奉神門が開き、国王・王妃がお目見えします。たくさんの候補者の中から選出され、1年の任期を務める凛々しい国王と美しい王妃。国王の衣装は現存する資料をもとに再現されているそうです。

2020年首里城公園 新春の宴、国王・王妃登場
2020年首里城公園 新春の宴、国王・王妃登場

広福門までL字型にゆっくりと進み、また奉神門へと戻ります。下之御庭と広福門付近では撮影のために立ち止まるタイミングも。

観覧の際はスタッフさんの指示に従い、紅白のロープの中には立ち入らないようにしてくださいね。

2020年首里城公園 新春の宴、国王・王妃登場
2020年首里城公園 新春の宴、国王・王妃登場
2020年首里城公園 新春の宴、国王・王妃登場

開門の瞬間や楽隊も見たい場合は奉神門近く、王妃と国王を間近でしっかり見たい、写真を撮りたい、という場合は、下之御庭から広福門のエリアがおすすめです。

いちばん人気の催しでかなり混み合いますので、良い場所を確保したい場合は開始15分前にはスタンバイしておくのがいいでしょう。

開催日時
1/1~3
10:00~、11:00~、12:00~ ※各回約20分
開催場所
奉神門(ほうしんもん)~下之御庭(しちゃぬうなー)~広福門(こうふくもん)

御座楽(うざがく)演奏

御座楽とは、琉球王朝時代、冊封使歓待の宴など首里王府の公式行事に用いられた音楽のこと。屋内で座って演奏されたことからこの名で呼ばれています。

琉球王朝の終焉とともに失われてしまいましたが、様々な調査や研究により復曲が実現したそうです。

2020年首里城公園 新春の宴、② 御座楽(うざがく)演奏
2020年首里城公園 新春の宴、② 御座楽(うざがく)演奏

演奏は琉球王朝禮楽(れいがく)研究会の皆さんによるもの。唯一五線譜の楽譜が残されていた「太平歌」をはじめ、「萬年歓」「田園春色」「紗窗外」「採茶」「五更調」「摘椒」の7曲の演奏を楽しむことができました。

使われる楽器はすべて中国のもので、奏でる音色ももちろん中国風。曲の終わりには必ず銅鑼が鳴らされます。

舞台となるのは系図座・用物座。観覧用に椅子が並べられ、初回の8:30は混雑もなくゆっくり座って見ることができました。

開催日時
1/1~3
8:30~、10:00~、11:00~、12:00~ ※各回約20分
開催場所
系図座(けいずざ)・用物座(ようもつざ)

琉球芸能の宴(琉球舞踊、琉球古典音楽演奏)

祝賀の際の座開きとして踊られる「かぎやで風」をはじめ、四つ竹、かせかけ、上り口説(ぬぶぅいくどぅち)などの琉球舞踊。加那ヨー天川(あまかー)、谷茶前(たんちゃめー)といった廃藩置県後に生まれた沖縄芝居から派生した雑(ぞう)踊りと呼ばれる庶民の踊り。新年らしい華やかさいっぱいの舞踊と琉球古典音楽を楽しめるステージも開催されます。

2020年は沖縄県立芸術大学、琉球伝統芸能デザイン研究室、首里伝統芸能文化協会の皆さんが出演され、13:00・15:00の回が琉球古典音楽、14:00・16:00の回が琉球舞踊となっていました。

2020年首里城公園 新春の宴、琉球芸能の宴
2020年首里城公園 新春の宴、琉球芸能の宴
2020年首里城公園 新春の宴、琉球芸能の宴

午後からの開催なので、屋根のない観覧席で西に傾いていく太陽の光に向かって舞台を見る形になります。冬だからと油断せず、サングラスや日焼け止めなどの紫外線対策は必須です。今年は快晴で暑さを感じるほどの陽気でしたが、天候が悪い場合は寒くなるため、防寒できるものもあるといいでしょう。

開催日時 1/1~3
13:00~、14:00~、15:00~、16:00~ ※各回約30分
開催場所
系図座(けいずざ)・用物座(ようもつざ)

旗頭の演舞

旗頭(はたがしら)は、沖縄の綱引き行事の際に欠かせない応援旗

第二次世界大戦により一度は途絶えてしまったそうですが、首里各町で復興され、青年会を中心に伝承されています。旗に書かれているのは地域の心意気を表す文字なのだそう。

私がうかがった3日の演舞は「魁(かい/さきがけ)」が記された旗を掲げる首里真和志町子ども会のみなさんによるものでした。「サー、サー、サー、サー」のかけ声に合わせて揺れる旗の隣には「首里城再建へ向かってがんばろう」の小さな旗も。

2020年首里城公園 新春の宴、旗頭の演舞
2020年首里城公園 新春の宴、旗頭の演舞

また、印象的だったのはかわいらしいしぐさがまるで大きな犬のようだった獅子です。旗頭の演舞の間はお座りをしたり寝そべって尻尾を振ったり。

演舞が終わると足を高々と上げて歩き回り、子どもの頭を優しく噛んでは観客の大歓声を浴びていました。

2020年首里城公園 新春の宴、旗頭の演舞、シーサー
2020年首里城公園 新春の宴、旗頭の演舞、シーサー
2020年首里城公園 新春の宴、旗頭の演舞、シーサー

鉦鼓や太鼓を鳴らし、かけ声とともに会場まで練り歩く道ジュネーも行われるので、開始10~15分前には到着しておくとさらに楽しめると思います。首里杜館前の芝生広場で開催された回には目立った混雑はありませんでした。

開催日時
1/1~2 14:00~、15:00~、16:00~
1/3   13:30~、13:50~
※各回約15分
開催場所
1/1~2 芝生広場、
1/3 芝生広場・守礼門前

新春特別解説会

2020年首里城公園 新春の宴、新春特別解説会
2020年首里城公園 新春の宴、新春特別解説会

2019年10月の火災後、12月6日からスタートした「首里城解説会」の新春特別バージョン。琉球王朝の歴史や文化、首里城に関してはもちろん、お正月行事や首里城の新春の飾り付けなどについても色々と知ることができます。

過去の写真や映像などとともに紹介されるのでとてもわかりやすく、首里城を数倍楽しめる知識が身につく内容でした。

「首里城解説会」は通常も行われており、予約不要で各回45名程度まで参加可能。首里城にかかわる様々なトリビア、琉球王朝の歴史、沖縄の文化などについて、たくさんのことを学べる内容になっています。

きゅう

解説員の方によっても内容に若干の違いが出てきますので、繰り返し聞いても楽しめますよ。

開催日時
1/1~3 9:30~、11:00~、13:00~、15:00~
※各回約40分、途中入場・退出可
開催場所
首里杜館(すいむいかん)情報センター

泡盛試飲

2020年首里城公園 新春の宴、泡盛試飲
2020年首里城公園 新春の宴、新春特別解説会

久慶門近くに復元された、かつて琉球王府が泡盛を保管したとされている銭蔵で行われる泡盛の試飲。

当時、泡盛は琉球王府の許可を得なければ製造できないものでした。泡盛のみが納められていたはずの蔵に「銭」と名がついていることからも、その貴重さが伝わってきますね。現在47ある酒造所のうち、どの泡盛を楽しめるかはお楽しみ。

3日は識名酒造、瑞穂酒造、瑞泉酒造といった首里周辺の酒造所の泡盛が提供され、にぎわいを見せていました。

開催日時
1/1~3 10:00~17:00
※なくなり次第終了
開催場所
銭蔵(ぜにくら)※久慶門近く

お茶・甘酒振る舞い、そのほか

お茶・甘酒振る舞い

 2020年首里城公園 新春の宴、お茶・甘酒振る舞い

笑顔のスタッフさんたちが甘酒とさんぴん茶(ジャスミン茶)の載ったお盆を手に広場を回り、振る舞ってくれます。飲み終わった紙コップはきちんとごみ箱へ

開催日時
1/1~3 10:00~17:00
※なくなり次第終了
開催場所
首里杜館芝生広場周辺

里之子くん登場

2020年首里城公園 新春の宴、首里城公園オリジナルキャラクター、里之子(さとぬし)くん

子どもたちにも大人気の首里城公園オリジナルキャラクター、里之子(さとぬし)くん。

一緒に記念写真も撮影でき、午後に芝生広場に登場した際には撮影待ちの行列もできていました。

開催日時
1/1~3
10:30~17:00
開催場所
守礼門・首里杜館芝生広場周辺

首里城メッセージボード

2020年首里城公園 新春の宴、メッセージボード

カラフルなペンが用意され、首里城への応援メッセージをボードの両面に自由に書き込めるようになっています。3日午後には思い思いのメッセージやイラストでほぼいっぱいになっていました。

開催日時
1/1~3 8:30~18:00
開催場所
首里杜館B1ビジターロビー

持っていくべきものや気をつけたいことは?

2020年首里城公園 新春の宴、地図

服装などについて

首里城は東京ドームに相当する広さを持つ城郭。入口となる守礼門から国王・王妃の登場や琉球芸能・御座楽などの行われる奉神門付近のエリアまで、ゆるやかではありますが上り坂をかなり歩くことになります。

首里城公園施設の全体地図

階段も傾斜があり、雨などの場合滑りやすくなるので、歩きやすいスニーカーで訪れるのがベストです。

1月は沖縄の短い冬。今年のお正月は快晴で日中は汗ばむほどの陽気になりましたが、通常は冷たい風が吹きつけて気温よりもかなり寒く感じる時期です。手袋までは必要ありませんが、ウインドブレーカーなどは準備しておくことをおすすめします。

1年を通して日焼け止めやサングラスなどの紫外線対策は必須。飲みものなどは各所に自動販売機もあり、首里杜館内のレストランなども利用できます。

おすすめの楽しみ方

毎年開催されている人気のイベントなので、午前中には駐車場は満車になり、周辺道路では渋滞も発生します。可能な限りバスやモノレール、タクシーなどを利用するのがおすすめです。

きゅう

車で向かう場合は8:00~9:00頃の到着で予定を組んでください。

イベントは主にふたつのエリアで開催されています。

2020年首里城公園 新春の宴、地図

首里城入口の守礼門や駐車場出入口となる首里杜館付近のエリアで開催

旗頭の演舞
1/1~2
14:00~、15:00~、16:00~
1/3
13:30~、13:50~ ※各回約15分

新春特別解説会
9:30~、11:00~、13:00~、15:00~ ※各回約40分

お茶・甘酒振る舞い
10:00~17:00 ※なくなり次第終了

里之子くん登場
10:30~17:00

首里城メッセージボード
8:30~18:00

正殿近く、奉神門・広福門付近のエリアで開催

国王・王妃登場
10:00~、11:00~、12:00~ ※各回約20分

御座楽(うざがく)演奏
8:30~、10:00~、11:00~、12:00~ ※各回約20分

琉球芸能の宴(琉球舞踊、琉球古典音楽演奏)
13:00~、14:00~、15:00~、16:00~ ※各回約30分

泡盛試飲
10:00~17:00 ※なくなり次第終了

メインとなる国王・王妃登場と琉球芸能の宴の開催時間を中心にほかの催しを見て回るのがいいでしょう。時間が許せば、新春特別解説会にも足を運ぶと首里城や新春の宴をより深く楽しめますよ。

合間には西(いり)のアザナや東(あがり)のアザナなどの散策や、首里杜館内のレストランや休憩所でゆっくり過ごすこともできます。

取材時スケジュール

(8:30)御座楽演奏 → (9:30)新春特別解説会 → お茶・甘酒振る舞い、泡盛試飲、西のアザナ散策 → (11:00)国王・王妃登場 → 東のアザナ散策 → 首里杜館で休憩、メッセージボード → (13:00)琉球芸能の宴 → (13:30)旗頭の演舞

参考までに、私はなるべく早くすべてのイベントを回るため上記のような順番で回りましたが、行ったり来たりが多くなかなか大変でした。勾配のある道で少し距離を感じるので、できるだけ移動は少なく、エリアごとのイベントをまとめて楽しむのがおすすめです。

詳細情報

開催日時
2020年1月1日(水)~1月3日(金)
8:30~18:00
※悪天候などにより、プログラムの変更や中止の場合あり

住所
那覇市首里金城町1-2

お問い合わせ
首里城公園管理センター
電話番号:098-886-2020

ホームページ
首里城公園 新春の宴ページ

入場料
無料

※有料区域の公開が始まった場合
一般大人830円、高校生630円、小・中学生310円
6歳未満無料、70歳以上の沖縄県民無料(試行中。免許証等持参のこと)
※年間パスポートあり
一般大人1660円、高校生1260円、小・中学生620円

アクセス

【車】
那覇空港から約2時間

駐車場
あり(有料)
営業時間 8:00~19:00(4・5・6・10・11月は~20:00、7・8・9月は~21:00)
小型車(普通自動車)320円、大型車970円 ※3時間以内の利用を推奨
そのほか周辺に有料駐車場多数あり

カーナビ設定
マップコード
33161497*55

【那覇空港から公共交通機関を利用して向かう場合】
ゆいレール首里駅下車、徒歩約15分
または首里駅前バス停よりバス移動
A市内線1・14番、市外線346番に乗車、首里城公園入口バス停下車。徒歩約5分で守礼門へ
B首里城下町線7・8番に乗車、首里城前バス停下車。徒歩約1分で守礼門へ
首里城公園までのアクセス詳細

地図

那覇市首里金城町1-2

ストリートビューを見る

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まとめ

2020年首里城公園 新春の宴
2020年首里城公園 新春の宴

昨年の開催から13%増の3万7841人が訪れた新春の宴。火災直後は歓会門手前までだった公開エリアも順次広がり、現在は奉神門近くから焼け焦げた建物や龍柱を、東西のアザナからも正殿のあった御庭(うなー)を見られるようになりました。

城壁周辺のライトアップも2019年12月21から一部再開され、火災以降、日没後は真っ暗だった龍潭の向こう側に再び首里城の姿を望むことができるようになっています。

再建元年と位置付けられた2020年。再建に向けてのシンポジウムや2020年3月上旬開始予定のプロジェクションマッピングなど様々な取り組みも進められています。少しずつ拡大されていく公開エリアやイベント開催など、その動きを追いつつ、随時お伝えしていきたいと思います。

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2020年首里城公園 新春の宴

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この記事を書いた人

言葉、文化、自然、習慣、その他諸々にカルチャーショックと感動を経験しつつ沖縄に住むことかれこれ20年超。

すっかりなじんでいますが、一応九州産の移住者です。長く日常を過ごしているからこそ見える沖縄の素敵なもの、おもしろいものをご紹介していけたらと思っています。

大好物はおいしいもの、歴史を感じるもの、旅行、取材。必要に迫られ、大の苦手だった英会話を勉強中です。

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