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2019年奥武島海神祭(奥武島ハーリー)

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ハーリー(ハーレー)とは?

ハーリー(ハーレー)は、旧暦5月4日(ユッカヌヒー)を中心に豊漁や海の安全を願って行われる、サバニ(小型の漁船)や爬龍船(はりゅうせん/舳先に竜頭などの装飾をつけた比較的大型の船)を使った競漕です。糸満市では海人(海人=漁師)たちが伝統的に使ってきた呼び名を尊重し、1977年以降「ハーレー」を使用しています。

14世紀に中国から伝わったという説などがあり、琉球王国の国家行事として盛んに行われていましたが、廃藩置県(1879年)により廃止。第二次世界大戦後の本土復帰記念に開催された沖縄海洋博覧会(1975年)を機に復活した、琉球王国の歴史を今に伝える行事です。

子どもから大人までこぞって参加する、地域を挙げての伝統行事。必見のプログラムや駐車場事情など、来年の観覧にも役立つ情報もまとめました。ぜひご覧ください。

奥武島海神祭(奥武島ハーリー)とは?


名物の沖縄天ぷらで知られる沖縄本島南部・南城市玉城にある離島、奥武島(おうじま)。奥武島海神祭(奥武島ハーリー)は、伝統に倣い、毎年旧暦5月4日(ユッカヌヒー)に行われています。

一番の見どころ

奥武橋から飛び込んでハーリー船を漕ぎ始める「流れ船」のほか、わざと船を転覆させ、海から再度乗り込んで再びハーリー船を進める「クンケーラーシー」、2019年は一般の会社やPTAなどから44ものチームが参加した職域ハーリーなどが行われます。

何ができるの?

8:00~14:00頃までびっしり詰まったハーリーのスケジュール。中でも見逃してほしくない3つのプログラムをご紹介します。

ミシラギ御願(8:00~)

ハーリー開始に先立ち、奥武観音堂(おうかんのんどう)で御願(ウグァン/お祈り、祈願)が行われます。奥武観音堂は、17~18世紀に嵐に遭って漂着した中国船の乗組員を奥武島の住民たちが手厚く介抱し、後日帰国した中国船乗組員が深い感謝を込めて贈った黄金の観音像を本尊として建立されたと伝えられています(黄金の観音像は沖縄戦の中で失われてしまい、現在安置されているのは戦後に作られた陶製のものということです)。「ミシラギ」とは、その中国船をつないでおいたとされる岩場です。

御願を終えたハーリー船は、会場となる海岸までパレード。子どもたちのかけ声と打ち鳴らされるハーリー鉦の音、沖縄の初夏を彩る伝統行事をぜひ間近で体感してみてください。

三番バーリー・流れ船(9:00~)

地元の方や観光の方はもちろんのこと、地元のTV局や新聞社もこれを目当てに訪れる花形プログラム。奥武橋から勢いよく海へ飛び込む漕ぎ手たち。豪快な水しぶきを上げつつ、待機しているハーリー船に素早く乗り込み、エーク(櫂)を進めます。奥武橋の上やたもとではたくさんの報道関係者や観戦に訪れたお客さんがカメラを構え、漕ぎ手たちが欄干を超える瞬間には一斉にシャッターが切られます。

実は今回、ちょっと、いや、なかなかのアクシデントで、飛び込み開始の写真を撮れないという痛恨のミスを犯してしまいました!着水後の写真のみですが、雰囲気を感じていただければ幸いです。

クンケーラーシー・転覆競漕(9:50~)

レース中にハーリー船のバランスが突如崩れ、漕ぎ手たちが全員海の中へ・・・!

予備知識なく目にした場合、かなりの衝撃を受ける光景ですよね。これは事故ではなく、クンケーラーシー(転覆競漕)というプログラム。わざと船を転覆させた後、もう一度乗り込んで漕ぎ出していく技術を競います。何が起きるかわからないのが海の上。漁の最中にアクシデントが起きて転覆した場合も、慌てず船に戻らなければなりません。転覆からレース再開までの素早さに、受け継がれてきた海人(ウミンチュ/漁師)のたくましさ、海への畏敬の念を感じるプログラムです。

持っていくべきものや気をつけたいことは?

水、日焼け止め、タオル、長袖、帽子(日傘は混み合った場合さしづらい場合もあります)、サングラスは必須。ラッシュガードなど、紫外線を防げて海にも入れる服装がベストです。

旧暦5月4日は例年梅雨明け前後で湿度も気温も高く、晴れた場合の陽射しの強さはかなりのものです。たとえ短時間の観戦のつもりでも、熱中症と紫外線には最大限の警戒を。飲み物は飲食ブースや自動販売機でも手に入りますが、念のため持参しておいた方が安心です。

会場近くにある「奥武島いまいゆ市場」はおすすめの休憩スポット。店内には鮮度抜群の海産物が所狭しと並び、飲食スペースも準備されています。海鮮丼や魚汁、イカスミ汁、もずく酢など、気軽にトライできる小さめサイズで揃えられているので、ぜひのぞいてみてください。

私は暑さで参っていて食欲もなかったのですが、ひんやり・つるっと食べられるもずく酢で生き返った気持ちになりました。

流れ船の迫力ある写真を撮りたい場合は奥武橋の上やたもと付近がベストスポット。休日に当たった場合は大変混み合うので、早めの出発をおすすめします。平日開催の場合は少しゆっくりめの到着でも問題ないようでした。

詳細情報

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資料2019奥武島ハーリープログラム

開催日時
2019年6月6日(木)※旧暦5月4日

主なプログラムはこちら!

8:00~ ミシラギ御願
8:20~ 御願バーリー(ミシラギよりスタート)
8:30~ 二番バーリー
9:00~ 流れ船(三番バーリー)
9:10~ 四番バーリー(40代の漕ぎ手中心)
9:40~ 五番バーリー(50代の漕ぎ手中心)
9:50~ クンケーラーシー
10:00~ 上がいバーリー
10:20~ 職域ハーリー男子予選
12:50~ 職域ハーリー女子予選
13:10~ 職域ハーリー男子準決勝
13:40~ 職域ハーリー女子決勝
13:50~ 職域ハーリー男子決勝

開催場所
奥武ビーチ
沖縄県南城市玉城奥武

問合せ先
奥武公民館
098-948-7190

公式ホームページ
奥武島ハーリー

入場料
無料

アクセス


那覇空港から約30分

カーナビ設定

マップコード 232 468 300*52

駐車場

臨時駐車場あり(奥武島グラウンド)※会場まで徒歩数分

※2019年は平日の開催となり大規模な渋滞は起こりませんでしたが、祝日や休日に当たった場合、かなり混雑します。臨時駐車場から出るまでに数十分かかるようなこともありますので、ご注意ください。また、会場となる海岸前は8:30頃から車両侵入禁止となります。スタッフの誘導に従って通行してくださいね。

地図

南城市奥武ビーチ

ストリートビュー

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まとめ


東(アガリ)と西(イリ)の勝負がつくと、ハーリー船を担ぎ盛大に勝利を祝います。上がいバーリー(最後のハーリー競漕)では勝利した西の代表者が、胴上げの後海の中へ・・・という場面も。

海岸沿いはハーリー船に声援を送りつつ、泳いだり、飛び込んだりとビーチで楽しむ子どもたちでいっぱいでした。

島の繁栄、海の安全と豊漁を願う御願から始まる伝統行事としての厳かさ、港町ならではの豪快さ、地域のお祭りならではの温かさがにじむ、奥武島海神祭。その雰囲気をじっくり味わいに出かけてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

言葉、文化、自然、習慣、その他諸々にカルチャーショックと感動を経験しつつ沖縄に住むことかれこれ20年超。

すっかりなじんでいますが、一応九州産の移住者です。長く日常を過ごしているからこそ見える沖縄の素敵なもの、おもしろいものをご紹介していけたらと思っています。

大好物はおいしいもの、歴史を感じるもの、旅行、取材。必要に迫られ、大の苦手だった英会話を勉強中です。

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