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【2016年版】豊穣祈願と名誉のために舟を漕ぐ、GWの海上のイベント「那覇ハーリー」の魅力

執筆者 : 編集部

ゴールデンウィークに沖縄へ、そんな方も多いのではないでしょうか?

4月には海開きもしているので、泳いでもよし!観光もよし!ですが、GWに海上で行われるビックイベントがあります。

ぜひ、一度は見てほしいイベント「那覇ハーリー」の魅力と楽しみ方を詳しくご紹介します。

「ハーリー」とは?

ハーリー(ハーレー)は約600年前に中国から伝わったとされていて、海上で爬竜船(はりゅうせん)を漕ぎ競い合うことで、航海の安全や豊漁を祈願するものです。

沖縄では、旧暦5月4日に行われる舟こぎ競漕のことを一般的にハーリーといい、糸満ではハーレーと呼びます。

古くから「海人(漁師)のまち」と言われている糸満は、水産業を生業としている人が多く、海人の伝統行事であるハーレーは、糸満の一大行事となります。

糸満ハーレーについてはこちら

【2016年糸満ハーレー】糸満の海人(漁師)たちの一大行事に大興奮(糸満市・いとまんし)

「那覇ハーリー」とは

沖縄でおこなわれるハーリー行事の中でも「那覇ハーリー」は最大規模。

各地域で行われるハーリー競漕は、一般には旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)に行われます那覇ハーリーは、ハーリーという伝統行事を観光客にも見てもらいたいという意図もあり、ゴールデンウィークの新暦の5月3日~5月5日の間に行われています

那覇ハーリー

内容

3日は海上での爬竜船(はりゅうせん)競漕(那覇市内の中学生による学校対抗戦と一部の職域対抗戦)が行われます。4日には「ハーリー一般体験乗船」が、5日には職域対抗戦のほか御願(うがん)バーリーと本バーリーがおこなわれます。ハーリー競漕のほかにも、お笑いステージやライブ・相撲大会・打ち上げ花火など、さまざまなイベントが行われます。

那覇ハーリーの歴史がすごい

那覇ハーリーは、14世紀に中国から沖縄に伝わったという説や、南京で爬龍船を見た人が、帰国後に舟を造り、那覇港で競漕したという説があります。琉球王国の頃の国家的行事でしたが、1879年、廃藩置県で琉球王国がなくなったことにより、廃止されました。

その後、1975年の開催された沖縄海洋博を機に復活し、その後は沖縄を代表する行事になりました。

漕ぎ手が32名!

海上で行われる舟漕ぎ、那覇ハーリーと他の地域のハーリーとの違いは「舟」にあります。

那覇以外の地域のハーリー舟は、漁などに使用しているサバニ(木造舟)を使い、漕ぎ手10名、舵取り1名で操るのですが、那覇のものは、舟が大きく、全長14.55メートル、重さは2.5トンもあり、漕ぎ手は32名、鐘打ち2名、舵取り2名、旗持ち他6名の42名が舟に乗り込むため、迫力満点です。

舟の舳(へさき)には竜頭を、艫(とも)には竜尾の彫り物が飾ってあり、3隻の爬竜舟の色も、緑、黄色、黒とあり、中国のお祭りのようなイメージです。爬竜舟の色の緑は、那覇(日本)、黄色は久米(中国)、黒は泊(沖縄)とされているそうです。

競漕の見方

海上で行われるハーリーは、岸壁沿いから見ます。人それぞれで見るポジションの好き嫌いがあるようですが・・・

テレビ中継している沖縄テレビの方から聞いたおすすめポイントは岸壁の最前列・真ん中だそうです。そうすると、スタート、中間のターン、ゴールまですべて見られるのです。ですが、ハーリー会場は、晴天だとかなり暑くなりますので、十分な水分補給をお忘れなく

みんな漕ぐ

海の男だけが、漕ぐことを許された、そんな敷居が高かったハーリー。現在の那覇ハーリーは、中学生から一般職域まで幅広く参加できるようになっています。自衛隊さんや海上保安庁さん、外国人チームなどとにかく参加する人も面白いです。

応援が面白い

岸壁で競漕を応援する人々。おじい、おばあもカチャーシー(沖縄の手踊り)で応援します。ハイーヤ、イーヤ―サーサ、アイ!なんだか応援も見ていて面白いです。

気合いの入れ方がすごい

参加する人は、なんのために参加するのか・・・。職場で楽しむ、団結力を深める、同窓会のノリ、各チーム、様々な理由がありますが、優勝を狙うチームは気合いが違います。名誉のために漕ぐようです。

気合いの入れ方がすごい その2

ハーリーが近くなると、海で練習しているチームがあります。航空自衛隊の友人がハーリーに出ると聞きました。とにかく毎日練習するそうです。優勝を狙うチームは、立ち漕ぎです。すごくハードなようで、片方のわき腹が痛すぎると言っていました。

私が初めてハーリーを見たときは、陸、海、空の自衛隊さんや優勝候補のチームの漕ぎ方の違いに驚きました。往復400メートルを立ち漕ぎする姿が鳥肌モノでした。

「御願(うがん)バーリー」と「本バーリー」

那覇ハーリーの最後を飾るのは、「御願(うがん)バーリー」「本バーリー」

「御願バーリー」は、古式ハーリーにのっとった衣装でハーリーウタ(歌)を歌いながら、舟を漕ぎます。豊穣を願う海の催し、ハーリーの競漕とは全く違う、厳かな雰囲気を感じます。

その後、港内を往復・競漕する「本バーリー」が行われ、その年の覇者が決まります。

ステージイベントの楽しみ方

海ではハーリー競漕が行われるだけでなく、メインステージ・サブステージで、さまざまなアーティストのライブや相撲大会などが行われ、夕方からはメインイベントのライブが2本あり、その後花火で締めくくります。会場内にはたくさんのブース(飲食・ゲーム)が出店していて、もちろんアルコールの販売もあります。

昼からビールを飲んで、競漕を見て…一日中青空のもと楽しむ、沖縄のGWといった雰囲気を味わえ、テンションがあがります。

3日間連続の花火

3日間連続で音と光のファンタジーとして、音楽に合わせた海上からの打ち上げ花火も楽しめます。オリオンビール片手に、野外ライブ、そのあとの花火、一足早い、「夏」を感じられますね。

日にちごとのみどころ

■5月3日(火)

ハーリー
10:15-15:15中学生・PTAハーリー
15:15-18:30一般競漕

ステージ
09:50-10:30 オープニングセレモニー
10:30-16:50 第38回 OTV杯沖縄県相撲選手権大会
10:30-20:30 お笑いライブ、民謡、アーティストライブなど
20:40-21:00 音と光のファンタジー(花火)

■5月4日(水)

ハーリー(一般乗船体験)
11:00-16:00 巡視船一般公開・爬龍船体験乗船

ステージ
10:00-20:30 エイサー、ダンス、アーティストのライブなど
20:40-21:00 音と光のファンタジー(花火)

■5月5日(木)

ハーリー(御願バーリー・本バーリー)
10:15-15:55 一般競漕
15:55-17:20 御願バーリー・本バーリー
ステージ
11:00-20:30お笑いイベント、アーティストのライブなど
20:40-21:00[海]音と光のファンタジー(花火)

駐車場

指定駐車場はありません。公共交通機関を利用してください。

会場へのアクセス

那覇バスターミナルより
20,23,27,28,29,31,63,77,80,110,120番のバスで港町1丁目」下車
那覇市観光協会 098-862-1442

那覇ハーリーについてさらに詳しくはこちら

那覇ハーリー

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